Japanische Klassiker mit Furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lesen Sie 怪塔王 (かいとうおう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.635 Zeichen · 337 Bildschirme
やがてまっさかさまになっておちるものと思われます。そうなると、墜落のスピードはたいへんはげしくなるでしょう。
(はやくのぼりきらないといかん!)
兵曹長は、いまはこれまでと、ありったけの力を出して、うんうんと綱をのぼっていきました。
うれしや、兵曹長の頭が、飛行機の腹にごつんとあたりました。
(しめた。もう一いきだ!)
小浜兵曹長の勇気は百倍しました。
飛行機の座席に、手がとどきました。
(さあ、ついに戻って来たぞ!)
こうなれば、兵曹長万歳です。彼はお得意の器械体操のやりかたで、
「えーい」
と、操縦席におどりこみました。そこは青江三空曹の乗っていた席です。
もちろん青江の姿は見えません。小浜兵曹長の胸に、また熱いものがぐっとこみあげて来ましたが、いまは生死のさかいです。それをふりはらうようにして、すばやく青江ののこしていったバンドで自分の腰をしばりつけました。
(さあ、これでいい。こんどは操縦だ)
兵曹長は、そのとき、機体が機首を下にして、きりもみになっておちているのに気がつきました。このままでは、地上にはげしくぶつかるばかりです。いそいで水平舵を力一ぱいひくと、うれしや、機首がぐっとあがりました。