Japanische Klassiker mit Furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lesen Sie 怪塔王 (かいとうおう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.635 Zeichen · 337 Bildschirme
怪塔王は、この木箱を室のうちから見たのか見なかったのかわかりません。
それから二十分もたってのちのことでありました。もう誰にも忘れられたような二つの木箱が、そのとき不思議にも砂の上をしずかにはいだしました。まるで木箱が生き物になったようです。一体これはどうしたというのでありましょうか。
2
怪塔王は塔の中で一体なにをしていたのでしょうか。
怪塔王は、そのとき寝床のなかにあの変な顔をうずめてぐうぐうと眠っていました。怪塔王は、夜が更けると一度すこしのあいだ寝ることにしています。二時間ほど眠ると、こんどはまた起出して、夜中から朝がたまで仕事をするのです。これを怪塔王の間眠と申します。
しかし塔の前で、馬車の上から大きな木箱が、がらがらずどんと大きな音をたてて地面の上に転げおちたその地響に、ふと目をさましました。
「な、なんだろう。軍艦のやつめ、大砲をうちだしたかな」
と、寝床から起きあがって、テレビジョンを壁にうつしてみました。
このテレビジョンの器械には、自動車のハンドルみたいなものがついていて、これを廻すとレンズがうごきます。そのレンズの向いた方角なら、どこでも塔の外の景色が思いのままに壁にうつるのでありました。