Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

Lesen Sie 怪塔王 (かいとうおう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.635 Zeichen · 337 Bildschirme

Aozora Bunko

――さあそろそろあけるぞ」

怪塔王の声が、まだおわらないうちに、ふしぎや、彼の頭の上で、ぎいぎいと音がして、壁に四角な穴があきました。そして青い光がすうっとはいってきました。

おや何だろうか。

兵曹長は、痛む体を腕でおこして、頭の上にあいた四角な壁穴をのぞきました。

「ああっ、これは!」

兵曹長は、思わず大きな声を出しました。

四角な壁穴の外にはあついガラスがはってありましたが、その向こうに見えたのは、おそろしい海底の風景でした。

5

「どうだ、窓の外が見えるか。ゆっくり見物しているがいい」

そういいすてて、怪塔王の声は、天井裏から消えてしまいました。

窓外は、たしかに深い海底でありました。青い光に照らしだされて、大きな魚がおよいでいるのがみえました。海藻群が、ゆらゆらとまるで風をうけた林のようにゆらいでみえます。見るからに気味のわるい風景です。

そのうちに、小浜兵曹長がとじこめられている部屋の明かりが、海底にさしたものと見えて、魚がゆらゆらとガラス戸のところへ、よって来ました。

それをじっと見ていた小浜兵曹長は、はっとおどろきました。

窓を外からごつんごつんと鳴らしに来る魚が見えましたので、これをとくと見なおしますと、魚も魚、たいへんな魚でありました。