Japanische Klassiker mit Furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lesen Sie 怪塔王 (かいとうおう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.635 Zeichen · 337 Bildschirme
「淡路」の坐礁事件につきどうしてそんな怪事がおこったかと苦心してしらべていた矢さきに、怪塔王が自分でもって、「あれはわしがやったのだ」と白状したのですから、そのおどろきといったらいいようもありません。
「な、なにをいう。嘘だ嘘だ。自分でもって、そんな大それたことをやったなどというはずがない」
と、帆村が叫べば、
「うふふ」
と、怪塔王は気味わるく笑って、
「なにもわしが喋ったとて、そう驚くことはないじゃないか、これはせめて貴様たちの冥途のみやげにと思って、聞かせてやったばかりよ」
「えっ、冥途のみやげにとは――僕は貴様などに降参したおぼえはないぞ」
すると怪塔王は、又おかしくてたまらぬという風にからから笑い、
「なんだな、貴様たちは一度この塔へはいればもう二度と外へは出られないということを知らないのだな。わっはっはっ」
一彦はこれを聞くと、もうたまらなくなって帆村の腰にしがみつきました。
帆村は危険とみて、ピストルをとりなおすなり、寝床の上にのばしている怪塔王の足をめがけて、ピストルの引金をえいっとひきました。
5
怪塔王をねらって、帆村がピストルの引金をひくと、轟然一発、弾丸は怪塔王の足をぷつりとうちぬいた――かと思いのほか、案にたがって怪塔王は煙の間から顔を出して、にやにやと笑っています。