Japanische Klassiker mit Furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lesen Sie 怪塔王 (かいとうおう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.635 Zeichen · 337 Bildschirme
(これから、どうしよう?)
探偵が、ぎくりとして、今後のことを考えたその瞬間でした。
ぷすーっ。
妙な低い爆発音が、帆村のすぐうしろで聞えました。
「あっ――」
と思って、帆村がふりかえってみますと、いま音のした岩の上から、黄いろい煙がもうもうと立っているではありませんか。とたんに、一種異様の悪臭が、鼻をつきました。あ、毒ガスです!
5
大利根博士は、煙の中に平気で立っています。その顔には、いつどこからとりだしたのかガスマスクがはまっています。
「ああっ――」
帆村探偵は、のどに、目に、はげしい痛みをおぼえて、両手でめちゃくちゃにかきむしりました。
卑怯な毒ガス攻撃です。
いまさら卑怯だといってもはじまりませんが、大利根博士から毒ガスのごちそうをうけようとは、今の今まで思っておりませんでした。
「ふふふふ。どうだ、苦しいか」
マスクの下からひびいてくるその声!
「あっ、貴様は怪塔王だな。こほん、こほん、こほん――」
帆村は、岩の上にたおれて、はげしく咳をします。貴様は怪塔王だなと叫んだその声は、まるでのどをやぶって出てきたような細いしゃがれた声でありました。