Japanische Klassiker mit Furigana
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かいとうおう
怪塔王
海野 十三
Lesen Sie 怪塔王 (かいとうおう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.635 Zeichen · 337 Bildschirme
「なにが変だ」
「この先の別荘に泊っているので、今朝からいくども使者をやっていますが、その別荘にはミチ子さんという、親類のお嬢さんがいるきりで、本人は一彦君というミチ子さんの兄にあたる少年をともなって出たまま、まだ帰ってこないというのであります」
「ふーん、どこへ行ったのかな」
「お嬢さんもよく知らないといっていましたが、なんでも向こうの塔を見にいったとかいう話です」
「なに塔だって。その塔とはどこにある塔か」
「さあそれがどうも、艦橋からすぐ前に見えていた塔であるように思われるのです」
2
「ああ、あの塔のことか」
といいましたから、塩田大尉も怪塔のことは、かねて知っていたと見えます。そうでしょうとも。坐礁した軍艦のすぐ前に見えるのですから。
「おい小浜兵曹長、そこで誰かを塔にいかせて、帆村の様子をたずねにやったかね」
すると兵曹長は頭をかいて、
「いや、そこまではやって居りません。しかし塩田大尉、なぜ帆村探偵のことをそんなに気にされますか」
「うん、それはこういうわけだ。僕はこの前の遠洋出動のとき、あの帆村荘六の『探偵実話』という本を読んだことがあるんだ。