Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かいとうおう

怪塔王

海野 十三

Lesen Sie 怪塔王 (かいとうおう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.635 Zeichen · 337 Bildschirme

Aozora Bunko

「いやいやだめだめ」

黒人がさかんに言争っているのを、そばでは、アラビヤの王様が着ているような長いマントを着た怪塔王が、むずかしい顔をして聞いていましたが、

「お前たちは黙んなさい。わしの命令だ。さあはやく、横須賀へ飛ばせるんだ」

と、手をふれば黒人は、怪塔王のけんまくにびっくりして、円筒のなかにくびをひっこめました。

この黒人たちは、この怪塔の運転手でありました。怪塔王が特別に教えこんであるなかなか重宝な運転手です。いよいよ怪塔はまた飛びだすことになりましたが、そのとき天井にとりつけてある高声器が、とつぜんがあがあ鳴り出しました。

5

とつぜん頭の上で、があがあ鳴りだした高声器!

三人の黒人は、またびっくり。

しかし、もっとびっくりしたのは怪塔王でありました。彼はすばやく腰をかがめて、床のうえにおちていた木片をつかむがはやいか、天井の高声器めがけて、ぱっとなげつけました。

その木片は、高声器にあたらないで、そのまま下におちました。

このとき高声器の中から、しゃがれた声がとびだしました。

「こうら、ジャンにケンにポンよ。塔を横須賀の方へ飛ばしてはならんぞ。