Japanische Klassiker mit Furigana
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かいきじんぞうとう
怪奇人造島
寺島 柾史
Lesen Sie 怪奇人造島 (かいきじんぞうとう) von 寺島 柾史 (てらしままさし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.159 Zeichen · 87 Bildschirme
人々は、これをきくと、おもわず顔を見合った。
「あっ! 島が動く」誰かが、また叫んだ。
「えッ! 島が動く?」冗談じゃない。人造島ではあるまいし、島が動いてたまるものかとおもったが、なるほど、黒い影がたしかに動いて、だんだんこちらへ近づいてくるではないか。
「おお、船だ。島じゃない、黒船だ」
老博士は、さすがに、哀しげに叫んだ。
方船と、黒船とは、次第にその距離を短縮しつつある。
「妙な船ですね」
「難破船かも知れない」
僕と、老博士は、囁き合った。だが、難破船にしては、船体がガッチリしている。太い烟突から、黒煙を吐いてはいないが、まさか、面白半分に海洋を流されているのでもあるまい。しかも近づいてくるにしたがって、いよいよ不気味に感じられる。
「幽霊船だ」誰かがまた、恐怖に顫えた声で叫んだ。
「幽霊船?」僕は、おもわず聞き返した。
「難破船の乗組員が、みんな死んで、その亡霊が船を動かしているということを、物語にきいたが、あの船は、それにちがいない」
「それは、船乗たちの迷信さ」
老博士は、一笑に附したが、
「博士、ひょっとすると、幽霊船かもしれませんよ」
「ハハハハハハハ。