Japanische Klassiker mit Furigana
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ハムレット
怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット
久生 十蘭
Lesen Sie 怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット (ハムレット) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 72.034 Zeichen · 142 Bildschirme
沼の水面と洞底の間にはげしい落差があるらしく、とうとうと流れ落ちる水音が洞窟に反響して、遠くまで聞こえた。
運転手の清水が真っ先に気がついた。漕手を励まして、水路から抜け出そうと夢中になって漕ぎはじめたが、その時はもう遅かった。舟は、磁石に引かれる鉄片のように、艫に白い泡を噴きながら、えらい勢いで洞門の方へ走り出した。見るみるうちに向うの断崖が眼の前に迫ってきた。刳舟は、渦に乗って入口のところで急激に一度半回転し、ゴーッというものすごい音とともに真暗な洞門の中に引き込まれ、三十度ぐらいの角度で、真っ逆落しに落下しはじめた。
ちょうど、むかし、遊園池にあったウォーター・シュートのような具合だった。舟から跳ね出されなかったのが、むしろ不思議なくらいだった。ドタドタと舳の方へ将棋倒しになり、一塊りになって揉み合っただけで無事にすんだ。いちばん下にいた博士が、皆の下敷になってひどい目にあった。
洞門の入口でクルリと半回転したので、舟は艫のほうから先に落ちてゆく。従って、こういう、きわどい情況の中でも、教授は依然として五人を監視するのに都合のいい位置を占めることになった。