Japanische Klassiker mit Furigana
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ハムレット
怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット
久生 十蘭
Lesen Sie 怪奇探偵小説傑作選3 久生十蘭集 ハムレット (ハムレット) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 72.034 Zeichen · 142 Bildschirme
……あなたの意見などは、どうあろうとかまわない。ともかく、われわれは、何の希望もなく、変朽安山岩をほじくり返すことに飽きあきしてしまったんです」
「われわれ、と、おっしゃるのは?」
「つまり、あなたを除いた、あと全部」
博士があらためて、ひとりずつの顔を眺める。
「すると、あなたの意見が?」
「われわれ全部の意見の総和です」
「いつ?」
「昨夜、第三天幕で決議しました」
「調査を中止して、このままモスクワへ帰ろうというんですね。モローゾフ君」
「とんでもない。そんなことをいっちゃいません。われわれは、ただ、このうえこういうことを続けるのは嫌だといってるだけです。あなたの滑稽な空想のために、われわれの仲間がもう、二人も死んでいる。われわれの中から、断じて、三人目を出すまいと決議したのです」
博士は、瞼をゆっくりと上げて、淀まぬ眼差しで、モローゾフ教授の眼をみつめる。
「モスクワへも帰らない。……このうえ、調査を続けるのは嫌だとなると、いったい、どういうことになるんですか」
教授は、鼻唄でも歌うような顔つきで、
「誰か、かわりの人間を火口へ入れればいい」
博士が微笑する。