Japanische Klassiker mit Furigana
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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
Lesen Sie 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像 (あしのうら) von 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.233 Zeichen · 223 Bildschirme
皆んなが無言でぞろぞろ行って見ますと、まるでレールの上に寝ていたのじゃないかと思われるほど見事に太腿と首とが轢き切られているのです。
『首がねえな――』そういって一人が小腰を跼めて見ていましたが、
『あ、あんなとこに立ってやがる』
そういった方を見ると成程首だけがまるで置物のように道床の砂利の上にちょこんと立っているのです。
『ちぇッ』
と舌打ちした工夫がその首を拾いに行きましたが、いきなり
『ギェッ』
というような声をもらすと、泳ぐような恰好をして馳戻って来て
『クク倉さんだ……』
がたがた顫える手でその首を指さすのです。
『えっ、倉さん?』
皆んなは思わず襟くびに流込んだ霧雨の雫をヒヤリと感じて顔を見合せました。丁度いまもその話が出たばかりですし倔強な工夫たちもさっと顔が蒼白らんでしまいました。しばらくしてからやっと皆んなでかたまってその首を拾いに行ったんですが、なるほどその首は倉さんでした。而もポンコツの苦しみというよりも其の首だけ仮面のような顔には何を見たのかゾッとするような恐怖の色が刻込まれているのでした。とその時私はいやあなものを見てしまったのです。