Japanische Klassiker mit Furigana
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かいいくらやみまつり
怪異暗闇祭
江見 水蔭
Lesen Sie 怪異暗闇祭 (かいいくらやみまつり) von 江見 水蔭 (えみすいいん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.923 Zeichen · 26 Bildschirme
鋭く斬込んで来る源八郎を扱いながら、その隙間に七三郎を参らしたのだから、どの位腕が利くか、ほとんど分らなかった。
「もう止せ。とても俺には敵うまい。ぐずぐずしていると貴様の命はなくなるぞ。や、それでは少し借しい。それに貴様達は考え違いをしておる。俺は旗本六人の鼻も切らねば、十数名の女の臀部も切らぬ」
「えっ」
「それについて実は俺も不思議に思っているところなんだ。さあ勝敗止めて話し合って見ようじゃあないか」
止めるも止めぬもない。小机源八郎すでにへとへとで、ただ青眼に構えているだけで、四方八方隙間だらけだ。
「うーむ」
「唸らなくっても好い。まあ木の根にでも腰を掛けろ。おっとそこの木の根には毛虫が這ってる。貴様には見えまいが、俺には見える」
「何、毛虫がいたって構わん」
源八郎、敗けぬ気を出したわけではない。ほかの木の根を探すよりも、早く休みたいからであったのだ。
七
「一体、貴公は何者だ」と小机源八郎は、ようやく息を納めてから問うた。
「俺は本当の天狗だ。天狗にもいろいろあるが、俺のは正札付きの天狗だ。ただし昔話にある羽団扇を持った、鼻の高い、赤い顔の、あんなのではない。