Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

かいいくらやみまつり

怪異暗闇祭

江見 水蔭

Lesen Sie 怪異暗闇祭 (かいいくらやみまつり) von 江見 水蔭 (えみすいいん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.923 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

「大名のお部屋が泊っていても、矢張神輿渡御の刻限には火を消さずばなるまいな」

「それはもうどちら様がお泊りでも、火を点けることはできますまい」

源八郎は考えた。六人の旗本の鼻を削ったのと、十数人の女の臀部を斬ったのと、又大名の愛妾を襲ったのと、同一人物の手であるかどうか。これは研究物だと心着いたのであった。

この時、旅商人は急に心づいた様子で、

「や、御武家様、私に限らず今夜はもうとてもこの宿へは泊れません、どこも一杯です。それで私は布田までのして置きまする。へえ、甲州へ絹を仕入れに行った帰りでございます。御免下さいまし」

勘定を済ましてせっせと先に行ってしまった。源八郎はその旅商人を、どうも怪しいと睨まずにはいられなかった。

道中の胡麻の灰形の男にも見えた。あるいは又すり稼ぎのために入込んだ者のようにも思われた。あいつが仕事のついでに、悪戯をして廻るのではあるまいか。そんな疑念をも生じたのであった。

すりは一種特異の刃物を掌中に持っている。それで巾着を切ることもあり、仕事の邪魔をした者に復讐的に顔面を傷つけるという話は聴いている。あの旅商人が巾着切とすれば、どうも鼻そぎ臀切りの犯人が、あいつのように思われてならぬのであった。