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Japanische Klassiker mit Furigana

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こいとじってときんちゃくきり

恋と十手と巾着切

山中 貞雄

Lesen Sie 恋と十手と巾着切 (こいとじってときんちゃくきり) von 山中 貞雄 (やまなかさだお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.138 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

と小声で呼ぶ。

「何だ」と浪人が三次を見る。

三次が、

T「旦那は紙入れをお持ちですかい?」

と訊く。

浪人は変な事を云う奴だなァと思い乍ら「持って居るよ」と懐中を探って驚いた。オヤないぞ! と慌てて、

三次が背中へ廻した彼の左手に握られて居る浪人の紙入れの大写。

茶店の中からお絹が「御冗談ばっかし」とか何とか遊び人を振り切って出て来た。後から尚もしつこく遊び人が追い廻して出て来る。

その胸倉を三次が掴んで其処へ押し仆す。

転がった遊び人。

三次が浪人に、

T「此奴は巾着切ですよ」

と言う。

浪人は「ナニッ」と遊び人の胸倉をとる。

遊び人の懐から半分覗いて居る浪人の紙入れの大写。

三次が素早く投げ込んだのだ。

ナニをするんだと抵抗する遊び人の懐から紙入れを取り出した浪人が、

「憎い奴!」と肩にかついで投げ飛ばす。

投げられた遊び人泡食って、

T「ナッナッ何かの間違いですよ」

と言いわけするのも聞かず、さんざん叩きのめす。見ている三次とお絹。

逃げ廻る遊び人と浪人の三枚目がかった立廻りがあって、浪人は結局フラフラになった遊び人の首筋掴んで引きずって行く。