Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうりゅうとう

恐竜島

海野 十三

Lesen Sie 恐竜島 (きょうりゅうとう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.662 Zeichen · 199 Bildschirme

Aozora Bunko

警戒したがいい」

伯爵が、顔をこわばらせていった。

「えっ、恐竜にも雌がいるのかい」

ケンが、調子はずれな声をあげた。

「あはは、あたり前のことを。あははは」

ダビット技師が、ふきだして笑う。

「笑いごとじゃない。先へ行く人は、大警戒をしなされ。はっくしょい」

伯爵は、うしろで又大きなくさめを一つ。

穴をしたへおりるほど、砂がくずれ、枯れた草木がゆくてをさえぎり、前進に骨がおれる。が、誰もこのへんでもときた方へ引返そうなどと弱音をふく者はなかった。そうでもあろう。こわいとか危険だとか恐ろしいとかいっているものの、万里の波濤をのりこえて恐竜探検にここまでやってきた一行のことであるから、一刻も早く恐竜にはっきり面会したくてたまらない人々ばかりだった。

「おや、こんなものがひっかかっているぞ。カーキー色の上衣の袖らしい」

監督ケンが、岩と倒れた木の間を抜けようとしたときに、木の枝に、それがひっかかっているのを見つけたのだ。

玉太郎は、それを聞くと、ぎくりとした。すぐさま彼はケンのそばへすべりおりていって、それを見た。

「あ、これはラツールおじさんの服だ」

袖のところに、ペンとフランスの三色旗を組合わせたぬいとりがあったから、それはうたがう余地がなかった。