Japanische Klassiker mit Furigana
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「あくまのあしあと」
「悪魔の足跡」
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 「悪魔の足跡」 (「あくまのあしあと」) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.080 Zeichen · 3 Bildschirme
ゼサップ氏の本に引用されている「悪魔の足跡」というのは、非常に不思議な現象である。
英国の南西部に、デヴォン州という州がある。一八五五年二月七日の夜、その州に大雪が降った。翌朝人々はいつものとおり働きに出かけたのであるが、新しく積もった雪の表面に、不思議な足跡を発見した。
それは馬蹄型の跡で、長さ四インチ、幅三インチくらいあった。不思議なことには、この足跡は、一直線にならんでいて、互いの距離は一定、どれも正確に八インチ半と決まっていた。それに普通の鳥や獣の足跡だったら、一方に雪をけっているはずなのに、この足跡は、垂直に雪を圧しつけた形になっていた。
伝え聞いた人々は、大勢集まって来て、小田原評定をした。そしてこういうことの好きな連中が、跡をつけて行った。足跡は時には草むらや藪の中をくぐって、何処までもつづいていた。根気よくその跡をつけて、三時間半も歩いた男もいたそうであるが、そのうちにこの「悪魔の足跡」が恐ろしくなって止めてしまった。
というのは、この足跡がどうしても鳥や獣の足跡とは考えられないことが出て来たからである、第一に高い塀のところへ来ても、足跡の方は全く平気であった。