Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あいけいでん

愛卿伝

田中 貢太郎

Lesen Sie 愛卿伝 (あいけいでん) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.745 Zeichen · 14 Bildschirme

Aozora Bunko

晨に喜鵲を占う

雨梨花を打って昼扉を掩う

誰か知道らん恩情永く隔り

書信全く稀ならんとは

干戈満目交揮う

奈んぞ命薄く時乖き

禍機を履んで鎖金帳底に向う

猿驚き鶴怨む

香羅巾下

玉と砕け花と飛ぶ

三貞を学ばんことを要せば

須く一死を拆つべし

旁人に是非を語らるることを免る

君相念いて算除せよ

画裏に崔徽を見るに非ず

歌の中に啜り泣きが交って、詞をなさないところがあった。趙も涙を流してそれを聞いていた。

歌の声は消えるように輟んだ。趙は夢の覚めたようにして愛卿の側へ往った。

「おいで、お前にはいろいろ礼も言いたい、よくきてくれた」

趙の手と愛卿の手はもう絡みあった。二人は室の中へ入った。

「お前はお母さんのお世話をしてくれたうえに、わしのために節を守ってくれて、なんともお礼の言いようがない、わしは、今、更めて礼を言うよ」

「賤しい身分の者を、御面倒を見ていただきました、お母様は私がお見送りいたしましたが、思うことの万分の一もできないで、申しわけがありません、賊に迫られて自殺したのは幾分の御恩報じだと思いましたからであります、お礼をおっしゃられては恥かしゅうございます」

「いや、お礼を言う、それにしても、お前を賊に死なしたのは、残念で残念でたまらない、今、お前は冥界におるから、お母さんのことも判ってるだろうが、お母さんは、今、どうしていらっしゃる