Japanische Klassiker mit Furigana
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わがあいするしじんのでんき
我が愛する詩人の伝記
室生 犀星
Lesen Sie 我が愛する詩人の伝記 (わがあいするしじんのでんき) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.728 Zeichen · 231 Bildschirme
釈迢空
貴女は貝でもない 雉でもない 猫でもない
さうしてさびしげなる亡霊よ
(中略)
妹のやうにやさしいひとよ
それは墓場の月でもない 燐でもない 影でもない 真理でもない
さうしてただなんといふ悲しさだらう。
先きに死んで行った人はみな人がらが善すぎる、北原白秋、山村暮鳥、釈迢空、高村光太郎、堀辰雄、立原道造、福士幸次郎、津村信夫、大手拓次、佐藤惣之助、百田宗治、千家元麿、横瀬夜雨、そしてわが萩原朔太郎とかぞえ来てみても、どの人も人がらが好く、正直なれいろうとした生涯をおくっていた。
ここに一枚私が加わるとすれば悪小説家で煮ても焼いても食えぬしろものかも知れぬ。しかも皆さんの事を号を追うて書くにいたっては、ますます煮ても焼いても食えない奴ということだけは、確かである。
釈迢空
ある年、放送局からたのまれ、私は釈迢空の詩を朗読放送、それにみじかい評釈を加えた。その日のことを迢空に知らせると、迢空は出版書店に電話で態々それを知らせ、二、三の知人にも電話や速達便を出して聴取するように注意をしたが、お弟子の岡野弘彦は、折口先生はその事をたいへんに喜ばれ、その日は外出しないで放送時間の来るまでお茶を喫み、縁側に出たりして待ち設けていられたと、後で私に話をされた。