Japanische Klassiker mit Furigana
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せんじりょこうかばん
戦時旅行鞄
海野 十三
Lesen Sie 戦時旅行鞄 (せんじりょこうかばん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.792 Zeichen · 22 Bildschirme
で、何でまあ重力打消器を三つも、ぶら下げて歩かれるのですか」
「折角だが、お前さんの想像力は、すこしばかり弱いよ。わしのトランクの中に入っている身のまわり品は、必要とあれば重力打消器を組立てることも出来るし、また必要とあらば、ラジオ送受信機としても組立てられるし、又或る場合には兵器――いやナニムニャムニャムニャ――で、つまりその又或る場合には、喞筒みたいなものにも組立てられるのだ。どうだ、魂消たか」
「へー、さいですか。こいつはいよいよ愕きましたな。そしてお話を伺っていると、そのトランクがだんだん欲しくなってきましたが、いかがですか、その一つを私にお分け下さるわけには……」
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「いや、それはまたこの次のことにしましょう。わしは今度は急用でこの○○港にやってきたのでな。商談は、またこの次の機会ということに願います」
そういって、博士は、重力打消器が入っているトランクを軽々と肩にのせて、歩きだした。すると、何思い出したか、事務長がまた追いかけて来て、
「もし、お客さんへ。もう一つ、伺いたいことがあるのです。ちょっとお待ちを……」
「ええい、よく停める男だね。