Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ばんしゅうへいや

播州平野

宮本 百合子

Lesen Sie 播州平野 (ばんしゅうへいや) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.683 Zeichen · 214 Bildschirme

Aozora Bunko

「ひどい水たまりですよ」

「や、すみません」

道路の半分ばかりが、くずれているようなところもあった。

「そっち側は駄目ですよ、まるっきり崩れているから」

「――目のよう見えんというのは、ほんに難儀なものです、いちいち、ひとに云うてもおれんし……おかげさんで大助りします」

そんな工合に雨の中をひろ子とその道づれとは歩いて、一つの長い橋をわたった。何年か前、呉線まわりで東京へ帰ったことがあった。そのとき、呉のさきに、長い鉄橋があり、そこを通る汽車の窓から、同じ長さでむこうにかけられている橋の直線的な眺めが、大変美しかったおぼえがある。その長い美しい橋は河口にかけられていた。海は遠くなかった。吹き降りの雨を傘にうけかねて、上体を前かがみに、リュックを背負った二人がわたるのはその橋で、鉄橋がここで落ちているのであった。

やっと三原の町へ入った。どこもかしこも町のそとと同じように暗い。四辻で、つれが、雨傘からしずくを垂らしながら立ち止った。

「えらいすんませんが、右手に活動小屋が見えませんやろか」

「ああ、それらしいものがあります」

「白いような建物でしょうか」

すかしてみて、ひろ子は、