Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

そうしゅ

操守

豊島 与志雄

Lesen Sie 操守 (そうしゅ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.418 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

「僕は、汚れてるんだ、汚れてるんだ、聞いてくれ……。」

それが、何のことだかと云えば、前から部分的には話していた、或る未亡人との関係だった。ふとしたことから――意志の弱いため――関係して、ずるずるに引続いて、時々は金も貰う。自分を唾棄する余り、貰った金で遊蕩もする……。それだけだった。

「そして、そのたびに、お金を貰うの?」

岡野は、返辞も出来ないで、罪人のように、悔い改めるように、卓子の上に顔を伏せていた。

吉乃の、あきれたような眼の色が、やがて、澄んで、落付いて、笑みを湛えた。

「それじゃ、つまり、あたしたちと同じじゃないの。ちっとも、恥しいことなんかないわ。」

全く、別世界から来た言葉だった。岡野は顔を挙げた。眼を挙げた。堪え難い調子で口籠った。

「でも……でも……そうじゃないんだ……ちがう……。第一、僕はその金を、何に使ってるか!……。」

「自分でもうけたんだもの。何に使おうと、勝手よ。」

「…………」

風の吹き過ぎた後の空虚と同じで……。

白々とした額、ほんのり酔の出てる頬、空を見てるようなあらわな眼付、唇の間から見えてる金歯、そして鼻が無意味に高い……。