Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぶんがくとちほうせい

文学と地方性

宮本 百合子

Lesen Sie 文学と地方性 (ぶんがくとちほうせい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.647 Zeichen · 11 Bildschirme

Aozora Bunko

文学の地方分散の傾向が、この面で大きく文化的な積極の作用をあらわし、土着の生活的な文学を創り出してゆく刺戟、鼓舞となれば、そこでこそ中村氏の感想に云われているような文学の豊饒への道がつけられるのだろうと思う。

火野葦平氏をかこんでの『九州文学』は一つの活溌な息づきを示そうとしていると思えるが、文学のグループとして目ざしているところは、九州という今日の日本にあって意味深長な地方における現代生活の歴史を、その文学につくり出してゆくための土着の動力としての価値高い任務の自覚に在るのだろうか。中央の文壇の関心と云われているものの本質もそこにおかれているのだろうか。

沖仲仕の元じめとしての作家火野の生活の感情というものも、この意味からはなかなか興味があると思う。沖仲仕という職業、その職業での伝統、その伝統にある感情というものは、職業のもたらす性格という一点では、各地方に分散する同じ職業者の心理、情緒と相通ずるものをもっていることはうなずけると思う。そして、その職業の歴史的な内容からおのずと生じている感情の角度においても、大同小異と云えよう。そうだとすれば、職業からもたらされる感情の傾き、その波一般では、地方土着の文学の素質を決定するものとならない。