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Japanische Klassiker mit Furigana

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こどものれい

文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会

岡崎 雪声

Lesen Sie 文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会 (こどものれい) von 岡崎 雪声 (おかざきせっせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.090 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

と、またそれが奥から出て来て、元のところへ来て、プッと消えた、私は子供心にも、不思議なものだとは思ったが、その時には決して怖ろしいという様な考は、少しも浮ばなかった。よく見てやろうと、私は床の上に起直って見ていると、またポッと出て、矢張奥の間の方へフーと行く、すると間もなくして、また出て来て消えるのだが、そのぼんやりとした楕円形のものを見つめると、何だか小さい手で恰も合掌しているようなのだが、頭も足も更に解らない、ただ灰色の瓦斯体の様なものだ、こんな風に、同じ様なことを三度ばかり繰返したが、その後はそれも止まって、何もない。私も不思議なこともあるものだと、怪しみながらに遂その儘寐てしまったのだ。夜が明けると、私は早速今朝方見た、この不思議なものの談を、主人の老母に語ると、老母は驚いた様子をしたが、これは決して他人へ口外をしてくれるなと、如何いう理由だったか、その時分には解らなかったが、堅く止められたのであった。ところが二三日後、よく主顧にしていた、大仏前の智積院という寺へ、用が出来たので、例の如く、私は書籍を背負って行った。住職の老人には私は平時も顔馴染なので、この時談の序に、先夜見た談をすると、老僧は莞爾笑いながら、恐怖かったろうと、いうから、私は別にそんな感も起らなかったと答えると、それは豪らかった