Japanische Klassiker mit Furigana
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やみのしらが
文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会
沼田 一雅
Lesen Sie 文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会 (やみのしらが) von 沼田 一雅 (ぬまたいちが) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.076 Zeichen · 11 Bildschirme
あすこへ畳を敷いて勉強の出来るようにしてやるから、その代わり大して構い立ては出来ないが、自分の家にいる意で、ゆっくり気長に養生でもしたらいいでしょうと、まア好意ずくで薦めた。そしてその物置へは多少の手入を加えて、つまり肺結核の大学生を置いてやることにしたという。或る日この大学生は縊死を遂げた。
その手入を加えた物置というのは、今の学生二人のいる表二階の一室で、人間の身の丈けぐらいに白い光りの見ゆるのが、その大学生が縊死を遂げた位置と寸分違わない。やっと葬送を済したのがつい二ヶ月程前であるが、折角手入を加えてただ空けておくのも何だから、お借し申したような次第であるが、さては左様でございますかという。これが『白い光り』と題した話の大略である。
もう一つの『上野の鐘』は、岩村さんのお話しの『学士会院の鐘』と好一対とも云うべきで、少し故あって明白地に名前を挙げるのは憚りあるけれど、私の極く懇意な人のそのまた姉さんのそのまた婿さんの実話である。その場所は和泉橋を入ったところの仲徒士町とだけ言っておこう。今も住んでいるのが、つまり明々白地に言うのを憚る所以でもあるのだが、その年代の調査は前同様矢張り新しい部に属する。