Japanische Klassiker mit Furigana
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たぬきもんどう
文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会
鈴木 鼓村
Lesen Sie 文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会 (たぬきもんどう) von 鈴木 鼓村 (すずきこそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.992 Zeichen · 21 Bildschirme
三々九度も終ったというわけだ。
男というのは当時某会社に出勤していたが、何しろこんなにまで望んで嫁った妻のことでもあるから、若夫婦の一家は近所の者も羨やむほど睦じかった。しかしこれもほんの束の間、後でだんだん知れてみると、この男というのは性質の頗るよくない奴で、女房を変えること畳を変えるが如きほどにも思っていない、この娘が丁度三人目だとの事、それもこれも最早後の祭りで既に遅い、男はそろそろ妻に秋風が吹いて来た、さあ、こうなると、こんなつまらない女房は無い家へ帰ってもつまらないと、会社からすぐ茶屋へ廻るという有様で、始終家を外の放蕩三昧、あわれな妻を一人残して家事の事などは更に頓着しない、偶に帰宅すれば、言語のいい様箸の上げ下ろしさては酌の仕方が悪るいとか、琴を弾くのが気にくわぬとか、打ち打擲はまだしもの事、或時などは、白魚の様な細指を引きさいて、赤い血が流れて痛いので妻が泣くのを見て、カラカラと笑っていると云った様な実に狂気じみた冷酷の処置であった。あまりといえばあまりの事、さりとて実家に帰ってこの苦痛を訴えて両親に心配させる