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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Lesen Sie 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.454 Zeichen · 357 Bildschirme

Aozora Bunko

「あれがもしか此方へまいっていはしませんでしょうか、いましがた犬を追って出てから戻らないんで……夜分でしたがおうかがいしに上ったのです。」

「いえ。お見えになりませんの。どこへいらしったのでしょう。」

女は、彫刻家のわびしげな眼のうちにおさまり答えたときに、笏は、そのことに自分がかかわっているように思われてならなかった。そして、

「あれとはどなたです。」

笏は、そうたずねて見た。

「子供のことです。」

彫刻家は、わざとらしい質問をあざ笑うように、大きな手で、子供の背丈をはかるようにして見せた。「つまり私はなんだかお宅へ行けばわかりそうな気がしたので、それを自分でおさえることができずに、こうして夜半でしたがお訪ねして参ったのです。」と、一歩あとへ退きながら言った。

「そのうちにおかえりでございましょうよ。」

女は、そう言うと外へまで出て見ながら、彫刻家を見送った。

「あれがよくお宅の前の……そう、ちょうどこの辺に佇っていることが多いものですからね、どういう訳なんですか、ふいにいないと必然此処に立っているんですよ。」

女は蒼くなって笏をかえり見たが、こんどは胸をおさえるようにして、訊ねて見た。