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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Lesen Sie 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) von 室生 犀星 (むろうさいせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.454 Zeichen · 357 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「よろしい。」

阿闍利さまは立って谷川へ水をくみに行かれましたが、その間じゅう、童子は眼を閉じてじっとしていました。わたくしはふと童子にこう尋ねて見ました。

「童子さま、あなたは死にたいと思いますか、生きたいと考えますか、わたくしにそれを教えてくださいまし。」

童子は笑って答えました。

「わたくしはどちらも好きでございますが、このように、からだが弱りましては生きても何んにもなりませぬ。それよりもわたくしは静かになりとうございます。」

その静かになりたいという心が、わたくしには珍らしい童子だと思わせたのです。

「童子さま、あなたはお師僧さまをお慕いになりますか。」

わたくしがこう問ねましたとき、童子は赫くなってこたえました。

「お師僧さまはわたくしの父でございますもの。」

わたくしは余りのいとしさに童子の白い額をなでさすりました。童子はしずかに眼をとじて居られます。わたくしも女でございます、あのような年若な童子にああいう優しい心が、そなわって居ようとは思いませんでした。わたくしは童子の胸のあたりをもさすってやりました。ふしぎにわたくしの心には何か母親のような気が起って来たのでございます。