Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぶんちょう
文鳥
Lesen Sie 文鳥 (ぶんちょう) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.569 Zeichen · 22 Bildschirme
三重吉は文鳥のためにはなかなか強硬である。
それをはいはい引受けると、今度は三重吉が袂から粟を一袋出した。これを毎朝食わせなくっちゃいけません。もし餌をかえてやらなければ、餌壺を出して殻だけ吹いておやんなさい。そうしないと文鳥が実のある粟を一々拾い出さなくっちゃなりませんから。水も毎朝かえておやんなさい。先生は寝坊だからちょうど好いでしょうと大変文鳥に親切を極めている。そこで自分もよろしいと万事受合った。ところへ豊隆が袂から餌壺と水入を出して行儀よく自分の前に並べた。こういっさい万事を調えておいて、実行を逼られると、義理にも文鳥の世話をしなければならなくなる。内心ではよほど覚束なかったが、まずやってみようとまでは決心した。もしできなければ家のものが、どうかするだろうと思った。
やがて三重吉は鳥籠を叮嚀に箱の中へ入れて、縁側へ持ち出して、ここへ置きますからと云って帰った。自分は伽藍のような書斎の真中に床を展べて冷かに寝た。夢に文鳥を背負い込んだ心持は、少し寒かったが眠ってみれば不断の夜のごとく穏かである。
翌朝眼が覚めると硝子戸に日が射している。たちまち文鳥に餌をやらなければならないなと思った。