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Japanische Klassiker mit Furigana

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だんきょうきぶん

断橋奇聞

田中 貢太郎

Lesen Sie 断橋奇聞 (だんきょうきぶん) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.144 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

夫人は春嬌を叱りとばしてその索を解かし、秀英を下へおろして体を撫でたり、口に気息を吹き込んだりしたが蘇生しなかった。

夫人は泣きながら自分たちの寝室の中へ入って往った。そこには夫の劉万戸がまだ寝ていた。劉万戸は夫人から凶変を聞くと、顔色を変えてとび起き、そそくさと花園へ駈けつけた。

花園には若い男と自分の女が醜い死屍を横たえていた。劉万戸は自分の頭へ糞汁をかけられたような憤をもって、その死屍を睨みつけていたが、ふと二人の関係が知りたくなった。傍には春嬌が蒼い顔をして立っていた。

「春嬌、きさまが知っているだろう、さあ言ってみろ」

春嬌はおどおどしていたが、黙っている場合でないと思った。

「私は、私は、すこしも存じません、それは施十娘がしたことでございます」

劉万戸は後になってつまらんことを聞いてもしかたがないから、早く死骸の始末をしようと思いだした。それにしても名も素性も判らない男の死骸の始末には困ったのであった。彼は夫人を見て言った。

「これの死骸はいいとして、その男の方はどうしたものだろう」

劉万戸はそこで施十娘のことを思いだした。

「いずれにしても、あの婆を呼んでこい、施十娘を呼んでこい」