Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.757 Zeichen · 375 Bildschirme
「まあまあお志もおわそうが……お館とても、あなた様をば、御一族中でも格別に思し召されればこそ、かくまでの御心配を遊ばすというもの。……殊に、ここまで敵の一角崩せば、後は陣勢堅固に立てて、勝目勝目と、おもむろに敵の弱身を破ってゆけば、ここに、わが大柴田の策す天下の計は定まると申すもの。……のう、玄蕃どの、ここは一つ折れて」
「老人。――日が暮れると、途中があぶない。帰れ」
「なりませぬかの」
「何がじゃ」
「御決意は」
「そんな決意は、初手からしておらぬ」
この老臣も手持無沙汰に帰った。――五度目の急使が来た。実にこれで五人目の使いである。玄蕃允の剛性に角が生えた。わがままも、ここまで来ると、意地である。
「会わんといえ」
追い返そうとしたが、使者の宿屋七左衛門は、小武者ではない。きょうの使者はみな馬上の歴々だったが、わけて七左衛門は君側の一雄である。
「――われらのお使いにては、不足かは存ぜぬが、勝家様自身、これへ迎えに参らんと仰せ出されましたのを、まずまず、さまでにはと、われら近衆がおひき留め申して、不肖七左衛門が、かくは大殿の代りに参ったのでござる。なにとぞ、御分別あって、一刻もはやく、ここ大岩山を、御陣払いのほど、伏して願い奉りまする」