Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.757 Zeichen · 375 Bildschirme
「飯をつけても捨てたい程な悪戯猫でございますが、生憎と、他家へは差し上げられない者で――」
秀吉の乞いを物好きなと、一笑に附したのではない。利家は理由を云い足した。
「――実はこの童は、それがしの兄利久の子でおざる。そのうえに、瓜のへち実りにひとしい奴で、腕白を通りこした変り者。他家へつかわすなど、とても、親どもが同意いたしませぬ」
「ほ。利久どののお子だったか。道理で、物怯じせぬ面がまえよ。幾歳になられる」
秀吉は見直すような眼を与えて、少年の頭へ手をのせた。
利家は、捉えていた小さい腕首を離しながら、小声で促した。
「これ、お答えせぬか。……年は幾ツかと、おたずねなされておる」
少年はニヤニヤ笑うのみで、無遠慮に相手の顔を眺め入っている。猿に似ている小柄な大人を見出して、友達として馴れてみたいぐらいにしか心得ていないらしい顔つきなのだ。その愛くるしい中にある不敵な眸に会って、秀吉も少々顔負け気味であった。ふと――白痴かナ? と疑ってみたくもなった。
利家は赤面しながら、
「これ。慶次」
と、きつい眼でたしなめた。
慶次郎なる少年は、とたんに答えて、
「十二っ」