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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 187.757 Zeichen · 375 Bildschirme

Aozora Bunko

これも、数日後のことだが。

佐久間玄蕃允の生捕られたときにも、そうした施政の一例が見られる。

玄蕃允は、二十二日の夜、自身の知行所たる越前の山中で、百姓たちの手で捕われ、秀吉の陣所に曳かれて来たのであるが、その際、秀吉は、侍側の者をもってこういわせた。

「玄蕃生け捕りに手助うた者どもへは、その悉くへ褒美あるであろう。老若男女に限らず、訴人の百姓は、明日、一緒に罷り出るがよい」

次の日、われもわれもと、一群になって罷り並んだ。また、われ劣らずと、その功を述べたてた。

秀吉は、百姓に、告げた。

「敗れたりといえ、きのうまで、領主と仰いでいた地頭を搦め捕り、侵攻の敵軍へ渡すのみか、百姓の業を怠り、利のためこれへ出て、功を争い述べるなど、野人の浅慮といえ、心情悪むべしじゃ。すでに民の本性を見失うた奴輩、悉く首を刎ねい」

こういうのである。百姓たちは号泣したが、叱咤して、それを睨みすえ、遂に、ゆるすといわなかったという。

民に道義を立てるには、示すに情義の政治をもってせねばならぬ。情義を“法”に持つためには、温情美賞主義のみが、決して策を得たものではない。時に、峻烈無情にも似る厳科の断刀もまた下さねばなるまい。