Japanische Klassiker mit Furigana
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しんぱん ほうろうき
新版 放浪記
林 芙美子
Lesen Sie 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 247.330 Zeichen · 497 Bildschirme
悲しや、おいたわしや、お芙美さん、一ツ手拍子そろえて歌でも唄いましょう。
陸の果てには海がある。
白帆がゆくよ。
(五月×日)
時ちゃんが、私に自転車の乗りかたを教えてくれると云うので、掃除が済むと、店の自転車を借りて、遊廓の前の広い道へ出て行った。朝の陽をいっぱい浴びて、並んだ女郎屋の二階のてすりには、蒲団の行列、下の写真棚には、お葬式のビラのような初店の女の名前を書いた白い紙がビラビラ風に吹かれていた。朝帰りの男の姿が、まるで雨の日のこうもりがさのようだと、時ちゃんは冷笑しながら、勇ましく大通りで自転車を乗りまわしている。桃割れにゆった女が自転車で廓の道を流しているので、男も女も立ちどまっては見て行くなり。
「さあ、ゆみちゃんお乗りよ、後から押してやるから。」
馬鹿げた朗かさで、ドン・キホーテの真似をする事も面白い。二三回乗っているうちにペタルが足について来て、するするとハンドルでかじが取れるようになった。
キング・オブを十杯呑ませてくれたら
私は貴方に接吻を一ツ投げましょう
おお哀れな給仕女よ
青い窓の外は雨の切子硝子
ランタンの灯の下で
みんな酒になってしまった