Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんさいゆうき

新西遊記

久生 十蘭

Lesen Sie 新西遊記 (しんさいゆうき) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.654 Zeichen · 52 Bildschirme

Aozora Bunko

何週間かかかって国境まで這い戻ると、裸馬に乗せてはるばる甘粛新彊まで送って行き、カラコルムの峠を越えたツァイダムの沙漠の入口で、足のうらに漆を塗って釈放する。食物も水もくれないが、一日行程のところに水があることと、行くべき方向をくわしくおしえる。一日行けば水にありつけると、夢中になって歩きだすが、間もなく、発泡剤のおかげで足のうらに水膨れができ、匍匐するほか進めなくなる。空気の乾燥した土地では、水無しで生きられるのは、十九時間を限度としているが、異常な忍耐で、水のあるところまで這い着いた人間だけが、生きて帰ってきた。

さいわいに外関(国境に近い道関)をすりぬけることができても、その先に内関(府関)が待ちうけている。どの方面から来ても、ラッサへ入るには五カ所の関門で査閲されるが、反坐法という複雑な手続きがあって、どんなに急いでも廿日はかかる。まず第一関で仮照(仮りの通行券)をもらうのだが、それには区長と五人の村民を保証にたてなければならない。まちがって異邦人を通したような場合、区長と五人の村民が同罪に坐す仕組みである。仮照を持って第二関へ行くと、西蔵語の書試と口試を経て、清国駐蔵大臣の直轄する第三関へ送られる。