Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Lesen Sie 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.562 Zeichen · 179 Bildschirme
台所では、婆と蕾が、「馬鹿というのは、まだ少し脈のある人の事」と話合って大笑いである。とかく昔の浪花あたり、このような粋人とおそろしい茶屋が多かったと、その昔にはやはり浪花の粋人のひとりであった古老の述懐。
(胸算用、巻二の二、訛言も只は聞かぬ宿)
遊興戒
むかし上方の三粋人、吉郎兵衛、六右衛門、甚太夫とて、としは若し、家に金あり、親はあまし、男振りもまんざらでなし、しかも、話にならぬ阿呆というわけでもなし、三人さそい合って遊び歩き、そのうちに、上方の遊びもどうも手ぬるく思われて来て、生き馬の目を抜くとかいう東国の荒っぽい遊びを風聞してあこがれ、或るとし秋風に吹かれて江戸へ旅立ち、途中、大笑いの急がぬ旅をつづけて、それにしても世の中に美人は無い、色が白ければ鼻が低く、眉があざやかだと思えば顎が短い、いっそこうなれば女に好かれるよりは、きらわれたい、何とかして思い切りむごく振られてみたいものさ、などと天を恐れぬ雑言を吐き散らして江戸へ着き、あちらこちらと遊び廻ってみても、別段、馬の目を抜く殺伐なけしきは見当らず、やはりこの江戸の土地も金次第、どこへ行っても下にも置かずもてなされ、甚だ拍子抜けがして、江戸にもこわいもの無し、どこかに凄い魔性のものはいないか、と懐手して三人、つまらなそうな様子で、上野黒門