Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Lesen Sie 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.562 Zeichen · 179 Bildschirme
」遠慮しすぎて自分でも何だかわからないような事を言ってしまった。
「そうですか。」荒磯は、へんな顔をして親爺を見ている。親爺は、いよいよ困って、
「はだかになって五体あぶない勝負も、夏は涼しい事でしょうが、冬は寒くていけませんでしょうねえ。」と伏目になって膝をこすりながら言った。さすがの荒磯も噴き出して、
「角力をやめろと言うのでしょう?」と軽く問い返した。親爺はぎょっとして汗を拭き、
「いやいや、決してやめろとは言いませんが、同じ遊びでも、楊弓など、どうでしょうねえ。」
「あれは女子供の遊びです。大の男が、あんな小さい弓を、ふしくれ立った手でひねくりまわし、百発百中の腕前になってみたところで、どろぼうに襲われて射ようとしても、どろぼうが笑い出しますし、さかなを引く猫にあてても描はかゆいとも思やしません。」
「そうだろうねえ。」と賛成し、「それでは、あの十種香とか言って、さまざまの香を嗅ぎわける遊びは?」
「あれもつまらん。香を嗅ぎわけるほどの鼻があったら、めしのこげるのを逸早く嗅ぎ出し、下女に釜の下の薪をひかせたら少しは家の仕末のたしになるでしょう。」
「なるほどね。