Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Lesen Sie 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.562 Zeichen · 179 Bildschirme
まで手代同様にしてこき使い、ひそかにその働き振りを見るに、その仕末のよろしき事、すりきれた草履の藁は、畑のこやしになるとて手許にたくわえ、ついでの人にたのんで田舎の親元へ送ってやる程の珍らしい心掛けの若者であったから、大いに気にいり、これを養子にして家を渡し、さて、嫁はどんなのがいいかと聞かれて、その養子の答えるには、嫁をもらっても、私だとて木石ではなし、三十四十になってからふっと浮気をするかも知れない、いや、人間その方面の事はわからぬものです、その時、女房が亭主に気弱く負けていたら、この道楽はやめがたい、私はそんな時の用心に、気違いみたいなやきもち焼きの女房をもらって置きたい、亭主が浮気をしたら出刃庖丁でも振りまわすくらいの悋気の強い女房ならば、私の生涯も安全、この万屋の財産も万歳だろうと思います、という事だったので、あるじは膝を打ち眼を細くして喜び、早速四方に手をまわして、その父親が九十の祖母とすこし長話をしても、いやらし、やめよ、と顔色を変え眼を吊り上げ立ちはだかってわめき散らすという願ったり叶ったりの十六のへんな娘を見つけて、これを養子の嫁に迎え、自分ら夫婦は隠居して、家の金銀のこらず養子に心置きなくゆずり渡した。