Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Lesen Sie 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.562 Zeichen · 179 Bildschirme
妻子の宅にせっせと主人の金を持ち運び、長松は朝から晩まで台所をうろつき、戸棚に首を突込んでつまみ食い、九助は納屋にとじこもって濁酒を飲んで眼をどろんとさせて何やらお念仏に似た唄を口ずさみ、お竹は、鏡に向って両肌を脱ぎ角力取りが狐拳でもしているような恰好でやっさもっさおしろいをぬたくって、化物のようになり、われとわが顔にあいそをつかしてめそめそ泣き出し、お針のお六は、奥方の古着を自分の行李につめ込んで、ぎょろりとあたりを見廻し、きせるを取り出して煙草を吸い、立膝になってぶっと鼻から強く二本の煙を噴出させ、懐手して裏口から出て、それっきり夜おそくまで帰らず、猫は鼠を取る事をたいぎがって、寝たまま炉傍に糞をたれ、家は蜘蛛の巣だらけ庭は草蓬々、以前の秩序は見る影も無くこわされて、旦那はまた、上方に於いて、はじめは田舎者らしくおっかなびっくり茶屋にあがって、けちくさい遊びをたのしんでいたが、お世辞を言うために生れて来た茶屋の者たちに取りまかれて、ほんに旦那のようなお客ばかりだと私たちの商売ほど楽なものはございません、男振りがようて若うて静かで優しくて思やりがあって上品で、口数が少くて鷹揚で喧嘩が強そうでたのもしくてお召物が粋で、何でもよくお気がついて、はたらきがありそうで、その上、おほほほ、お金があってあっさりし