Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゃくしょこくばなし
新釈諸国噺
Lesen Sie 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.562 Zeichen · 179 Bildschirme
て、と残りくまなくほめられて流石に思慮分別を失い、天下のお大尽とは私の事かも知れないと思い込み、次第に大胆になって豪遊を試み、金というものは使うためにあるものだ、使ってしまえ、と観念して、ばらりばらりと金を投げ捨て、さらにまた国元から莫大の金銀を取寄せ、こうなると遊びは気保養にも何もならず、都の粋客に負けたくないという苦しい意地だけになって、眼つきは変り、顔も青く痩せて、いたたまらぬ思いで、ただ金を使い、一年経たぬうちに、底知れぬ財力も枯渇して、国元からの使いが、もはやこれだけと旦那の耳元に囁けば、旦那は愕然として、まだ百分の一も使わぬ筈だが、あああ、小判には羽が生えているのか、無くなる時には早いものだ、ようし、これからが、わしの働きの見せどころだ、養父からゆずられた財産で威張っているなんて卑怯な事だ、男はやっぱり裸一貫からたたき上げなければいけないものだ、無くなってかえって気がせいせいしたわい、などと負け惜しみを言って、空虚な笑声を発し、さあ今晩は飲みおさめと異様にはしゃいで見せたが、廓の者たちは不人情、しんとなって、そのうちに一人立ち二人立ち、座敷の蝋燭を消して行く者もあり、あたりが急に暗くなって心細くなり、酒だ酒だ、と叫んで手をたたいても誰も来ず、やがて婆が廊下に立ったままで、きょうはお役人のお見廻り