Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

まさことまき

方子と末起

小栗 虫太郎

Lesen Sie 方子と末起 (まさことまき) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.517 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし、末起に説明をされると、また旧のように謙吉は静かになった。

「そうか、じゃ自由にさせるさ。お祖母さまが、いいだしたのではなくお前がしたのなら、私はさっそくにも止めさせようと思ったよ」

しかし、それから二、三日経って学校からもどると、祖母の居間で異様な情景を見せられてしまった。義父が、祖母の正面に立ちはだかって、じっと相手を見入っている。

それには、きょうこそ究めるぞといった底重さがあり、祖母は、いつもの無表情で、うけ付けぬような静けさである。しかし瞳には、これまで見たこともない異様な閃きがあった。まったく、そこだけが刳り抜かれ、業そのもののような生気が皺の波からほとばしっている。冷視、憎悪、侮蔑、嘲笑――そういった色が読みとれるような、また、謙吉の罵りに義憤を感じたのか、いずれにしろ、その情景には平常ならぬものがあった。

しかし謙吉は、末起をみると、慌てたように離れてしまった。そして摺れちがいに、扉際のところでぐいと肩をつかみ、

「ねえ末起、今日は何日だろう?」

「十七日ですわ」

「そうだ、月はちがっても、お母さまの命日だ。おれは、いつもは抑えているが、この日には出来なくなる」