Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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りょしゅう

旅愁

横光 利一

Lesen Sie 旅愁 (りょしゅう) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 576.941 Zeichen · 1138 Bildschirme

Aozora Bunko

「やはり、僕はパリに行きますよ。その方があなたの変って来られるところが見られますからね。楽しみですよ。」

「お人が悪いわ。」

千鶴子はそういうと、どういうものかふと笑みを泛べ甲板の方へ立ちかけようとしてまた坐ると、

「でも、それはあたしだってそうよ。あなたがたのお変りになってらっしゃるお顔、拝見したいわ。じゃ、またこの次ぎね。」

「男は変りませんよ。ただうろうろするだけだと思うが、女の方はすぐその土地のままになれますからね、僕らが変るよりももっと影響が大きいでしょう。」

「あなたがたうろうろなすってらっしゃるの、さぞ面白いことでしょうね。あたしの兄が云ってましたけど、二三ヵ月はいやでいやでたまらないんですって。」

「僕は今日でもう少しやられましたよ。僕なんか考えていたのと、やはりヨーロッパは少し違うな。これはこちらの方が日本より文化が高いからだというんじゃありませんよ。つまり頭の呼吸の仕方が違うんですね。僕なんかどちらかと云うと、来るまではヨーロッパ式の呼吸の仕方だったんですが、しかし、心はやはり、日本人の呼吸だったということが、少しばかり分りかけて来ましたね。