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Japanische Klassiker mit Furigana

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りょしゅう

旅愁

横光 利一

Lesen Sie 旅愁 (りょしゅう) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 576.941 Zeichen · 1138 Bildschirme

Aozora Bunko

ている興奮がどの面面にも漲っていた。

ここを失えば、もう世界の文化は破壊されるばかりだと確信を抱いた必死の反抗が、建物の窓窓にも現れ、一丈ほどもある三色旗の大旗を横に掴んだ老婆まで、高い窓から下の通りへ向って旗を振り振り応援していた。

通りの下の方からは、七八十人の学生の群れが女学生も中に加え、腕を組み、国歌を合唱しつつねり登って来た。

祖国のために

今日の光栄の

日は来れり

老若男女

剣を持て

この合唱に応じて両側の通りやカフェー、建物の窓窓からまた合唱がつらなり起った。窓の老婆も顔を充血させ、洗濯をするような恰好でますます強く大旗を揺り動かして歌った。照るともなく曇るともない空模様のうちに雨が降って来た。鉄甲を冠り銃を肩にした警官隊が横町に塊っていたが、これは政府党の警官ではなくパリ市直属の精鋭で、もっぱら市街の秩序の維持に当てられるものだった。駅夫のようなフランス帽を冠った政府党の警官たちは群衆の合唱が大きな声になると、畳んだマントを左右に振って鎮めようとつとめたが、それもどことなく自分もともに歌い出したいらしい顔つきで、「これこれ。」と云うほどの程度でゆったりとしていた。