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Japanische Klassiker mit Furigana

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りょしゅう

旅愁

横光 利一

Lesen Sie 旅愁 (りょしゅう) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 576.941 Zeichen · 1138 Bildschirme

Aozora Bunko

それも日本へ帰ってからのこんな二人の不幸は、やはりこれは日本の不幸ではなく、日本と違ったものを見てしまったものの、天罰に等しい個人の孤独な不幸にすぎないのだと思うのであった。

そして、もしそれが本当なら、自分も千鶴子もその孤独を守り合うより今は仕様がないのだと、そんな覚悟もまた強くなって、千鶴子の後から駅の中へ入って行った。

駅の中で千鶴子は買った切符を黙って一枚矢代に手渡した。その切符は有楽町行きになっていたが、二枚買ったところを見ると、まだふくれているといえ、千鶴子の意志が矢代にはよく分った。

晴れた日のお茶の水から有楽町まで行く間の高架線は、東京中で一番人を楽しませてくれる所だと、矢代は前から思っていた。それが丁度偶然にそんな結果となって来たのが彼を喜ばした、また外国のいろいろな都会の中で、活気のもっとも旺溢しているのは東京と大阪だと彼は帰ってから思ったが、その中でも特に旺んな場所の一つはお茶の水から有楽町あたりまでだった。今そのあたりの屋根の上を踏み流れて行くような明るい速度は、たしかに楽しみなくして眺めずにいられぬものだった。

「僕はこのへんが前から非常に好きでね。