Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
りょしゅう
旅愁
横光 利一
Lesen Sie 旅愁 (りょしゅう) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 576.941 Zeichen · 1138 Bildschirme
どうもあれは、反フランコ派の方らしいんだが、しかし、どっちにしたところで、僕はそのときのあのボーイの顔色には驚いたね。決死の色だったよ。」
一同は暫く言葉がなかった。矢代は黙って聞きながら、クーポールにいたスペイン人の顔をあれこれと思い泛べるのだった。そして、もし自分の国がそんな状態になったなら、自分もやはり千鶴子のことなどもう考えてはいられなかろうと思った。パリにいる当時、たとい嘘だったとはいえ、日本と中国とが戦争状態に這入ったというニュースの大きく出たことがあったが、自分も帰って直ちに戦う覚悟をしたその日のことを思い出した。そして、そのとき第一に頭に泛べたことは、ある誰か詠人の分らぬ衆人の中にひそんだ歌だった。
「おん前に捧げまつらん馬曳きて峠を行けば月冴ゆるなり」
矢代はこの歌が好きだった。もう何の飾りもなく心のままに歌い、胸中澄みわたっている人馬一体となった爽やかな調べの籠った素朴さがあった。それも古人の歌ではなく現代人の作であるところに、心を別け持ってくれている嬉しさを矢代は感じた。
「しかし、どうも中国も危くなっているね。スペインの内乱とは関係があるよ。