Japanische Klassiker mit Furigana
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りょしゅう
旅愁
横光 利一
Lesen Sie 旅愁 (りょしゅう) von 横光 利一 (よこみつりいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 576.941 Zeichen · 1138 Bildschirme
」
「ところがまた、俳句界ほど論争の多いところは、世界に稀だよ。」
東野の言にテーブルの周囲は一時にまた笑い崩れた。しかし、それは笑いとともに捨て流せぬ、俳句以外の重大なものに通じる心として矢代の胸に残って来るのだった。男爵も同時にそれを感じたらしく、ひとり大きく頷きながら云った。
「一番静かなものの中が、一番論争が激しいというのは、そりゃまた日本だね。」
「あれは論理と心理の極致に花を咲かせようとする念願なんだからね。つまり、やっぱり御幣をいただくための斎戒さ。不浄があってはならぬから論争する。しかし、それは何もわれわれの論争にしたって、日本人のする論争ならすべて、結局はみな斎戒だよ。戦争にしろ平和にしろ、よく考えてみると等しくみなこれ斎戒さ。それ以外にはないのだよ。悪だって善だって、漫才だって、玉乗りの果てに至るまで日本人はそうなんだから、まア、とにかく、僕らにしてもやっと御幣の傍へ帰りついたのだからね、お祭りぐらいはしたくなるよ。」
東野はそう云ってからフォークに突き刺した海老の顔を、何ぜだかすぐ食べようとせず愛らしそうに暫くじっと眺めていた。
「この道や行く人なくて秋の暮だ。