Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ひはかがやけり

日は輝けり

宮本 百合子

Lesen Sie 日は輝けり (ひはかがやけり) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 76.445 Zeichen · 152 Bildschirme

Aozora Bunko

)余り苦しすぎる。恐ろしい。とうとう面会を断念して彼は、僅かでも二人の間に、「何がほんとだか解らないもの」を置きたかったのである。

東京へ一足踏み込むと同時に、すべてを諦めてどこかの職工にでもなろうと思って来た、彼の心は動かされた。名誉心、功名心を刺戟するあらゆる事物が、年若い彼を苦しめ、虐なんだ。自分よりもっともっと学問のない、力のない者まで、社会の表面で相当に活動しているのを見ると、今更自分をさほどまでに見下げることも、躊躇された。たといのろのろとではあっても、周囲の若い者達が出世の道をはかどらせているうちに、自分一人わざと取り残される必要もなく思えた。

木賃宿に近いほど、下等な旅館の中二階で、昼飯がわりの焼薯を、ボツボツ食べながら、庸之助は身の振り方に迷っていたのである。

けれども父親の上京などで、せわしい日を送っている浩は、庸之助が浅草の一隅で、そんな風にしていようとは、もちろん知ろうはずもなかったし、考えられもしないことであった。彼は、病院と父親のいる小石川の家との間を、いろいろな用件で往復していたのである。

このごろになっては、もうお咲も、良くなるだけよくなりきってしまったような容態であった。