Japanische Klassiker mit Furigana
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いっすんぼうし
日本の古典童話
楠山 正雄
Lesen Sie 日本の古典童話 (いっすんぼうし) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.747 Zeichen · 50 Bildschirme
長年の間、わたくしが宝のようにしてぶら下げている、だいじなだいじな瘤でございますから、これを取り上げられましては、ほんとうに困ってしまいます。」
といいました。
鬼のおかしらはこれを聞くと、
「それ見ろ。あのとおり惜しがっている瘤だ。あれに限る、取り上げておけ。」
といいました。
手下の鬼はすぐそばへ寄ってきて、
「それ、とるぞ。」
といいながら、ぽきりと瘤をねじ切ってしまいました。でも少しも痛くはありませんでした。
ちょうどその時、夜が明けて、からすがかあかあ鳴きました。
「やあ、大へん。」
鬼どもはびっくりして、立ち上がりました。
「明日の晩はきっと来い、瘤を返してやるから。」
こういいながら、みんなあわててどこかへ消えていきました。
おじいさんはその後で、そっと顔をなでてみました。そうすると、長年じゃまにしていた大きな瘤がきれいに無くなって、後はふいて取ったようにつるつるしていました。
「これは有り難い。ふしぎなこともあるものだ。」
おじいさんはうれしくってたまらないので、早くおばあさんに見せてよろこばしてやろうと、首を振り振り、急いでうちまで駆けて帰りました。