Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あべいちぞく
日本の文学 3 森鴎外(二)
Lesen Sie 日本の文学 3 森鴎外(二) (あべいちぞく) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.545 Zeichen · 140 Bildschirme
お主たちが一しょにおって、なんの話をするということを、おれがたしかに聞いておいたぞ」こう言って三郎は出て行った。
その晩は二人が気味悪く思いながら寝た。それからどれだけ寝たかわからない。二人はふと物音を聞きつけて目をさました。今の小屋に来てからは、燈火を置くことが許されている。そのかすかな明りで見れば、枕もとに三郎が立っている。三郎は、つと寄って、両手で二人の手をつかまえる。そして引き立てて戸口を出る。蒼ざめた月を仰ぎながら、二人は目見えのときに通った、広い馬道を引かれて行く。階を三段登る。廊を通る。廻り廻ってさきの日に見た広間にはいる。そこには大勢の人が黙って並んでいる。三郎は二人を炭火の真っ赤におこった炉の前まで引きずって出る。二人は小屋で引き立てられたときから、ただ「ご免なさいご免なさい」と言っていたが、三郎は黙って引きずって行くので、しまいには二人も黙ってしまった。炉の向い側には茵三枚を畳ねて敷いて、山椒大夫がすわっている。大夫の赤顔が、座の右左に焚いてある炬火を照り反して、燃えるようである。三郎は炭火の中から、赤く焼けている火を抜き出す。