Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うつりが
日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江
近松 秋江
Lesen Sie 日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江 (うつりが) von 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.306 Zeichen · 300 Bildschirme
私には、何だか両方が互いの腹を探っているような感じがして来た。そうして柳沢との仲でそんな思いをするのが厭でいやでたまらないのだけれど、今度のことは最初から柳沢が私たち二人の中へ横から割り込んで来たのだから仕方がない。
「いや、見やしないさ。あれっきり行かないから……」
といったが、お宮が、私が来たということを、もし柳沢に話していたら、すぐ尻が割れてしまう。そんな嘘を言って隠し立てをしているこちらの腹の中を見透かされると、柳沢の平生の性質から一層嵩にかかって逆に出られると思ったから、
「……おお、あれから一度ちょっと行ったかナ」
と、さあらぬようにいった。そうして腹の中では、どこまでも、どこまでも後を追跡していられるようで気持ちが悪かった。
「よく売れると思われて、いつ行って見てもいたことがない」柳沢はやや語声を強めていった。
じゃあ柳沢はあれからたびたびいって、お宮を掛けているのだナ。と、私は秘かに思っていた。
「君はこのごろまた大変に肥って、英気颯爽としているナ」
柳沢の顔を見守りながら、私は話頭を転ずるようにいった。
「うむ。僕はこのごろ食べる物が何を食ってもうまい」