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Japanische Klassiker mit Furigana

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うつりが

日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江

近松 秋江

Lesen Sie 日本の文学 8 田山花袋 岩野泡鳴 近松秋江 (うつりが) von 近松 秋江 (ちかまつしゅうこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 152.306 Zeichen · 300 Bildschirme

Aozora Bunko

そういった。

「ああそうか」

と、いいながら、私は、久しぶりで口に馴れたお前の手で漬けた茄子と生瓜の新漬で朝涼の風に吹かれつつ以前のとおりに餉台に向い合って箸を取った。

「あなた、またああそうかって、ああそうかじゃいけませんよ。老母さんに口留めしている間に二、三日の内に下宿なり、間借りをするなり早く他へ行って下さい」

そういわれて、私はせっかくうまく食べかけていた朝飯が溜飲になってしまった。

三日目に老母さんから聴いたと思われて、柳町から新吉が凄じい権幕でやって来た。

私は折から来客があったので、老母さんの四畳半の方に上っていった様子をチラリと認たから、わざとその客を引き留めて雑談に時を過しながらヒステリーの女みたいに癇癪の強い新吉の気を抜いていた。

「あなた、新さんが、ちょっと雪岡さんに話しがあるといって、他室でさっきから来て待っています」

お前が、さも新吉の凄じい権幕に懼えたように、神経の硬ばった相形に強いて微笑を見せながら、そういって私の部屋に入って来た。

「雪岡さん、君は一体どんな考えでいたんです? つい此間函根に行く前に奇麗に此女と手を切って行ったんじゃありませんか」